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Pickup News2018年4月12日-3

国内マイカーリースプログラム、
海外への輸出について事業者が意見交換 - 自動車流通サミット -

 
第1部登壇者(写真左から)中村靖弘CEO、津嘉山修社長、倉林真也執行役員  

「第16回国際オートアフターマーケットEXPO 2018」(IAAE2018)会場で、「第2回自動車流通サミット」が昨年に続いて開催された。井上貴之・一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)代表理事が、モデレーターを務めた。

第1部は「マイカーリースが切り開く新しい市場」と題し、「クルマは所有から使用へ」のキャッチフレーズで国内流通市場において急成長している個人向けマイカーリースプログラムについて、中村靖弘ジョイカルジャパンCEO、津嘉山修・西自動車商会社長、倉林真也オートバックスセブン執行役員新規事業企画担当兼新規事業担当兼C@RS 担当が参加し意見を交換した。

冒頭、パネラーが各社のリースプログラムをプレゼンテーションした。

沖縄県の整備業からスタートした西自動車商会は、「スーパー乗るだけセット」を津嘉山社長が2 代目を継いだ直後の1998年に、法人向けリースを個人向けリースに転換する形でリースによる新車販売をスタートした。「新車コミコミ月々8640円」のキーワードで、車両代金はじめ、諸費用、自動車税、車検(2 回)、法定点検、オイル(7 年分)、フロアマット、ドアバイザー、アンダーコートがセットになった7年間契約の商材。2006年からボランタリーチェーン(VC)による全国展開を開始し、現在加盟店は176社に増えた。2018年の売上高26億2000万円、経常利益1億6700万円で利益率6.4%の高い利益率を誇る。年間新車台数1339台にうち8割が「スーパー乗るだけセット」が占める。

カー用品チェーンのオートバックスセブンは2007年「オートバックスカーズ(C@RS)」ブランドでクルマ販売の全国展開をスタート、2017年度実績は店舗数468店舗、売上金額292億円、売上台数2万9824台。「カーリース まる乗り」は、新車、中古車のいずれも対応できる設定で、車両代金、メンテナンス、車検、税金、保険がセットになった定額払い。リース期間中は、カー用品が全商品10%オフになる特典が付く。

ジョイカルジャパンの「セブンマックス」は同社のクルマの支払い方法の1つで、購入時に必要な車両代金、諸費用、維持にかかる自動車税など、車検時の費用をセットにした新車7年契約の商品。「専任セールスマンがいない店舗でも商談できる仕組み作り」をテーマにFC展開しており、現在の加盟店は400店舗を超えた。

続いて「個人向けリースにおける現状の課題と今後の課題」として、残価設定がテーマとなった。

モデレーターの井上代表理事が「5年後、7年後の残価を高めに設定するほど月々の支払いを安くできますが、仮に残価が大きく下回った場合、トラブルになるケースが考えられるのではないか」と問題を提起した。

津嘉山社長は「商用車はクローズドエンドがほとんどで、乗用車の個人リースはオープンエンド。お客さまと一生のお付き合いを続けて行きたいと考えるなら、買取り予約も含めて商談時に説明すべきでしょう」と話した。

それに対し、井上代表理事が「2022年ごろ、リースプログラムを採用している会社の倒産が相次ぐのではないだろうか」と警鐘を発した。

さらに「今後のリースの在り方について」議論が拡がった。

中村CEOは「2020年に向けて、クルマを買うという発想がなくなる。必要なときに必要なだけ使うというサブスクリプション型カービジネスを めざしている」とビジョンを語った。

倉林氏は「BtoBの法人向けカーリースは経済合理性で成り立っていたが、個人リースはお客さまに最適なクルマの乗り方を提案する一つの手法として、まだまだ伸びる余地がある」と話した。

変革のスピード急ピッチな輸出事業

第2 部は、ともに海外のユーザーへクルマを輸出販売している山川博功ビィ・フォアード社長、小澤直樹(株)じげん・自動車Division Division長が登壇して「広がる自動車流通」と題し、現在129万台以上が輸出されている中古車の輸出事業をテーマにディスカッションした。

まず、パネラーの事業紹介から始まった。

中古車輸出の急成長企業として知られるビィ・フォアードは、越境ECでおもにアフリカをはじめ新興国を中心に現在152ヵ国・地域のユーザー へ中古車を輸出販売している。世界18ヵ国に54拠点にエージェントを有し、2017年度の売上高は600億円(予測)に達する見通しだ。

現在の事業の柱をなすECサイトは、月間6000万PVのアクセス数を誇る。車両本体のほかパーツの掲載点数も88万点を数え、中古パーツ販売のECサイトで世界一となっている。

事業を急成長できた理由について、山川社長は「新興国へクルマを輸出する場合、未払いになる ことを恐れて前金でやっていた。ところが、日本人の業者はお金だけもらってクルマを送らないところもけっこう多く、結果的に信頼されたビィ・フォアードが残って伸びていった」と話した。

IT 企業の(株)じげんのビジネスモデルは、広く深くデータベースを集積して培ったマッチングテクノロジーを、クルマ、人材、不動産、旅行といった領域拡大により、プラットフォームの価値拡大をめざす。2018年の実績は、売上高105億円、営業利益32億円という高収益会社だ。

2017年9月に立ち上げたクルマ部門のポータルサイト「Car-Tana(カタナ)」は、中古車輸出事業の流通改革、支払い方法、クリーントレードの3つの柱の実現をめざす。

第2部登壇者(写真左から)山川博功社長、小澤直樹自動車Division 長 モデレーターを務めた井上貴之・一般社団法人日本自動車購入協会代表理事

続いて「中古車流通ビジネスの現場における課題」として、輸出につきもののトラブルが遡上に上った。

webサイト上で掲載されるクルマの写真について、山川社長は「オークション出品写真の転用は禁止されているので、車両本体もすべて撮り直して、展開図も自社バージョンに書き直している」。

小澤氏は「現状そこまでの対応はできていないが、チェックの体制をしっかり整えていきたい」とそれぞれ話した。

さらに、井上代表理事から「輸出車両のメーター戻しがあると聞いているが」と問題が提起された。

山川社長は「輸出検査が行われてない国はメーター戻しが多い。エンドユーザーはそれを知らないで購入しているケースがほとんど。輸出検査がある国はメーター戻しをやっているとバレてしまう」。小澤氏も「輸出検査がある国は20%~30%くらいで、メーター戻しの確率は高いといえる」とそれぞれ述べた。

次に「中古車の国際市場の変化」について、意見が交換された。

山川社長は「世界一クォリティーが良くて一番安いのが、日本の中古車であることは間違いない。関税がある国で人気が高いクルマ、たとえば韓国で走っているヨーロッパ車は高い」。小澤氏も「安い国で仕入れて、第三国へ輸出する戦略を考えている」とそれぞれ発言した。

さらに、車両本体の輸出に伴うパーツへの取り組みへも、話題が拡がった。

山川社長は「どこの国へ何のクルマを売ったかのデータをわれわれは持っている。部品の供給はぜったいに必要で、われわれの責任でやらざるをえない。ところが、韓国ではメーカーがパーツに関するデータを公開しており、中古パーツとのマッチングが容易で仕入れがしやすいが、日本はその点が未整備で遅れているうえに、きれいにして売りすぎなので中古パーツ自体が割高だ」と問題点を指摘した。

最後に、輸出ビジネスについて井上代表理事は「中古車輸出はここ4年5でプレーヤーも勢力図も大きく変わったが、変革のスパンが国内市場と比べてものにならないくらい早い」と総括した。


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